ケガの予防・早期発見

甲子園・プロ野球・・・野球はプレイしている人にも、観戦している人にも感動を呼ぶスポーツです。しかし、この魅力的なスポーツは時に痛みを引き起こします。

我々は小学生から社会人まで、あらゆる年代の選手たちを4469人調べてきました(2017年12月現在)。すると肩や肘に痛みを抱えている選手は、小学生は18%、高校生は22%もいました。あなたの周りの身近な野球選手を5~6人思い浮かべてみてください。そのうちの1人は、この1年間で肩や肘の痛みでつらい思いをすることになります。まさに、ロシアンルーレット状態です・・。肩や肘の痛みは、発症してから数週間以内に治る軽度のものもあれば、半年くらい痛みが続く重度のものもあります。また、ごくまれにOCDという最悪の病気が隠れていることがあります(頻度2%程度)。この病気は重症化すると大人になっても痛みが残り、手術が必要になることもあります。

しかし、みなさん大丈夫です。

少し怖い話をしましたが、こうした痛みは予防できます。そして仮に痛みがでたとしても早期発見して、早期に対処すれば重症化することはありません。大切なことを列挙します。

  • 1.野球で無理をすると時々痛みがでることを知ること。
  • 2.このサイトをみて、「自分の体は痛みがどのくらい出やすいか」を知ること。
  • ⇒ 自分の体は痛みが出やすいかを知るだけで発症確率が減るというデータがあります。
  • 3.このサイトに載っている「予防エクササイズ」を行うこと。
  • 4.このサイトに載っている「痛みを早期発見する方法」を行うこと。
  • ⇒ すべてを行う必要はありません。自分に足りていないものだけで大丈夫です。まずはたった一つだけでもよいですので、始めてみてください。

みなさんが、科学的に裏付けのある情報を知ることで、痛みなく野球を楽しめることを願っています。