日々のコンディショニングとして重要なウオーミングアップについて、あらためて考えてみましょう。
まずウオーミングアップとは、筋肉の温度(筋温)を適正なところまで上げる、柔軟性を高める、神経系を高める、耐乳酸性を上げることを目的とした「一般的ウオーミングアップ」と、各競技動作への導入(野球であればキャッチボールやトスバッティング)である「専門的ウオーミングアップ」に分けられます。
今回は、一般的ウオーミングアップについて着目した内容を紹介します。
さて、一般的ウオーミングアップについてよく聞かれるのは、「どれぐらいやったらいいのか?」ということです。
それに対するキーワードの1つが「筋温」になります。筋温とハイパフォーマンス(ジャンプや投げるなど一瞬に大きなパワーを出す能力)との間には深い関係性があります。
図Aを見てください。縦軸がハイパワーパフォーマンス、横軸が筋肉の温度模式図を示しています。筋温が高くなるとハイパワーパフォーマンスも高くなっています。
つまり、筋温をコントロールすることがパフォーマンス発揮には重要な要素であり、その筋温を高めることがウオーミングアップとなります。
しかし、図Aでは、ある一定の温度を越えると逆にハイパワーパフォーマンスが低下しています。
では、何度以上筋温が上がるとパフォーマンスが低下するのでしょうか? これは研究によって示されている限りだと、40℃前後だと考えられています。この温度は熱中症になるような危険な状態だと言えるので、パフォーマンス発揮どころではないのは当然かもしれません。
筋音を温めた場合でパフォーマンスは変わる?
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