下記で、筋肉を温めたほうがハイパワー系および神経系のパフォーマンスは高くなるということを紹介しました
では、筋温をただ高めれば良いのでしょうか?
極端な話、お風呂に入って筋肉を温めれば、ジョギングなどをしなくてもいいのではないかという疑問がわきます。
そこで、今回は筋肉の温め方の違いが運動パフォーマンスにどう影響するかについての実験を紹介します。
熱いお湯に浸してある湿熱式のホットパックを使って、太ももの前側・後ろ側・ふくらはぎの筋温を温めた後に、神経系(立位でのステッピング)とハイパワー(垂直跳び)の測定をしました。
<永井ら 2012>
図Aを見てください。この図は左から筋温を36℃にした場合、37℃にした場合、38℃にした場合における立位でのステッピング回数を示したものになります。
結果は、筋温を36℃よりも37℃、38℃にしたほうが明らかにステッピング回数は多くなりました。
次に、図Bを見てください。こちらはハイパワー(垂直跳び)の結果になります。見方は図Aと同様です。
結果は、筋温を36℃よりも、38℃にしたほうが明らかにハイパワー系パフォーマンスは高くなりました。
つまり、ジョギングのような体を動かすウオーミングアップ以外の方法で筋温を温めても、神経系パフォーマンスおよびハイパワー系パフォーマンスは共に高くなることになります。
こうした結果を見ると、ジョギングなどのウオーミングアップは必要ないのでは? と思ってしまいます。
そこで、ホットパックのように受動的に筋温を高めた場合と、ジョギングのように能動的に筋温を高めた場合で違いがあるのかを調べてみました。
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